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特別企画 CROSS TALK:プロ雀士・石橋伸洋×経営者・小松延顕【前編】 『“勝ち続ける” 秘訣とは「柔軟な思考」「思考のリセット」』- 石橋伸洋 –

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今回は、弊社がスポンサーをしている競技麻雀のプロリーグ・Mリーグのチーム「U-NEXT Pirates」に所属(2022年6月現在)の石橋伸洋プロとの特別対談。小松延顕とは高校の同級生という石橋プロから、普段は語らない仕事にも繋がる“勝ち続ける”秘訣などを語っていただきました。前編・後編に渡ってお届けします。動画と併せてお楽しみください。

目次:
・プロ雀士になった理由
・勝ち続けている人は、
 “柔軟な思考”と “思考のリセット”ができる
 いろいろな人の思考を寄せ集め柔軟に変化させられる
・競技麻雀はルールに則った打ち方ができているかが重視される
・大原則は『自分のマナーを他の人に押し付けない』というマナー

なぜプロの雀士になったのでしょうか?(小松)

単純に自分の麻雀の力を向上させたいと思った

石橋プロ(以下敬称略)学生時代からたくさん麻雀をやってきたのですが、ネット麻雀をはじめ(るようになり)、麻雀はコミュニケーションツールで、オンラインでもチャットなどで麻雀の意見交換をしたり、やりとりがあって、その中にプロの人がいたんです。それで、もっとたくさん勉強したいと思いました。麻雀でお金を稼ぐとか、自分の強さを証明したいとかではなく、単純に自分の麻雀の力を向上させたいなと思いました。プロになったらリーグ戦に出たり、勉強会もたくさんありますから、そういった世界に飛び込んでみようかなと。

そのプロの方との交流は今もあるのですか?(小松)

石橋今はないですが、その方に連れて行ってもらった勉強会に最高位戦* の方々がたくさんいて、村上淳さんや鈴木太郎さん、たまに多井(隆晴)さんも来ていました。僕がプロになる前から、20年以上活躍されている方々です。

*最高位戦とは、
 最高位戦日本プロ麻雀協会が実施する麻雀のタイトル戦。プロ団体のなかでも最古の歴史を持つリーグ戦

最高位戦を奪ったのは何年目のときですか?(小松)

石橋36期なので、9年目のときですね。發王戦(リュウオウセン)* というタイトルと最高位を同時に獲りました。同時に獲った人はいなかったのかなと思います。それは自分でもよくやったなと思っています。

*發王戦は、
 最高位戦日本プロ麻雀協会主催のタイトル戦。本戦以降はトーナメント方式で行われるのが特徴。一般の人も参加可能

当時、勝てた要因は(何だと思いますか)?(小松)

石橋最近だと当たり前の打ち方を周りがあまり知らなかったというか。ネット麻雀の世代って、僕が最初の方だと思うので、そういう打ち方が勝ちやすかったというのはあります。

それはどういう打ち方ですか?(小松)

石橋鳴き* を多用する打ち方です。当時のネット麻雀の世界では、鳴きが有利とされていたので、自分も鳴き型で、プロになってからも打ち方はほとんど変えずに(いました)。最高位戦でもその打ち方で勝っていたのですが、急に勝てなくなったときがあって、門前(メンゼン)* 寄りに(打ち方が)なってきたんです。最高位を獲る前辺りからです。鳴きは、読まれてしまうんです。相手のレベルが上がれば上がるほど、読まれて相手が振り込みをしなくなってくるので、それではダメだなと、だんだん門前に寄せていったのですが、そのバランスがたぶん上手くいったのだと思います。最高位を勝ったときは、ちょうどいいバランスだったのだと思います。

*鳴きとは、
 他の人が捨てた牌をもらい自分の面子を揃えること

*門前とは、
 自力で手牌を揃えること。一度でも鳴いてしまうと門前ではなくなる

20年前は戦術や戦略は、あまり研究されていなかったのですか?(小松)

石橋研究はされてたのですが、こういう局面だったらこういった打ち方をするだろう、というところからたぶん自分は外れた打ち方をしているように見えていたんだと思います。

周りからすると従来のセオリーから外れたことをやっているから読みづらい(ということだったのでしょうか)(小松)

石橋そうですね。麻雀は、不完全情報ゲームです。将棋とかは、全部相手に情報が開示されていますが、麻雀は全てが見えないので、相手の手を推測するのですが、その推測が外れると相手が失敗することが多いので、読みから外れる、というのは自分にとっては有利なことです。最近は、打ち方を研究されているので、なかなか同じ打ち方では勝ちにくくなってきています。

そんななかでも勝ち続けている方は何が違うと思われますか?(小松)

“柔軟な思考”自分の昔の打ち方を否定できる“思考のリセット” ができる人が勝ち続けている

石橋麻雀って4人で打つゲームで、相手が3人いるので、3人の打ち方が変わったときにどう対応するかが大事で、自分はこういう打ち方で勝ってきたと思い込んでしまうと、同じ打ち方しかできない、前はこれで上手くいったから今回も上手くいくだろうというのは麻雀では通じないことが多いです。なので“柔軟な思考” 、自分の昔の打ち方を否定できる “思考のリセット”ですね。そういったことができる人が勝ち続けていると思います。多井(隆晴)さん、麻雀星人といわれていますけれど、渋谷ABEMASの多井さんは、そういった思考方法がすごく得意です。

Mリーグでも通算成績が今一番ですよね(小松)

最終的な決定をするのは自分だがいろいろな人の思考を寄せ集めて柔軟に変化させてく

石橋はい。多井さんは、いろいろな人の話を聞くんですね。麻雀ってやっぱりそういうのが大事で結局『最終的な決定をするのは自分なのですが、いろいろな人の思考を寄せ集め、それを柔軟に変化させてく』というのは非常に得意なプレーヤーですね。


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ほかにこの人は強いと思う人はいますか?(小松)

石橋村上(淳)さんですね。逆に自分を突き通す、ところがあってそれで強いという人はなかなかいないので、村上さんは特殊なケースだと思います。村上さんと、多井さん、同じ団体の坂本大志さんと水巻渉さんとは勉強会をずっとやっています。

そこではどんな会話がされるんですか?(小松)

石橋半荘(ハンチャン)* を4回打って、牌譜検討* です。プロジェクターに映してみんなで話したりします。牌譜を取るのは、プロの若手の方たちにお願いしています。

*半荘とは、
 試合の単位。1回のゲームは1局で、8局繰り返すと半荘

*牌譜検討とは
 自分の打った半荘の牌譜を見直すこと

若手の方たちも勉強になりますね(小松)

石橋一人の後に張り付いて、4人が打って4人が付いています。高校生の頃に小松さんと配牌(ハイパイ)* を覚えるみたいなことをやったことがあるように思います。理牌(リーパイ)* を(実際に)並べずに13枚を記憶するんですけど、それをやると頭のなかに牌姿(パイシー)がイメージしやすくなります。13枚に何を持ってきて、何を切ってというのをやると、牌譜を取るのが簡単になります。今は、自動配牌でやっていますが、最高位は今も配牌を取っていくんですが、4枚ずつ取っていくので覚えやすいというのもあります。最後の一枚はあまり見ずに楽に取れます。

*配牌とは、
 各局の最初に4人に牌を配ること。親が14枚で、子が13枚

*理牌とは、
 手牌を同じ種類や順番に並べること

自動配牌になりサイコロの存在はなくなってきていますか?(小松)

石橋サイコロを振ったりするのは、麻雀の文化の一つみたいなもので、サイコロを振って麻雀をするのが好きです。全自動卓はめちゃくちゃ楽ですよね。

道場は一般の人も借りられるのですか?(小松)

石橋セット麻雀といって、4人で行って遊べます。最高位戦はオーナーの雀荘です。会員だと安く借りられるのですが、最高位戦の会員は、所属選手なので現状では麻雀のプロでないと会員にはなれないんです。

会員になるにはどうしたらいいでしょうか?(小松)

石橋最高位戦は、麻雀の筆記試験と実技試験、面接もあります。プロテストをクリアした人なら、職業はサラリーマンとか関係なく誰でも入会できます。自分が入ったときは2〜3割が合格で、僕の場合は1回で受かりました。

麻雀の実践を積み重ねていれば、勉強をしないでもできるとこともあります。聴牌(テンパイ)*チャンスだったり、何待ちとかは、実践をたくさん積んできた人の方が得意ですね。

*聴牌とは、
 あと1枚必要な牌が揃えばアガリの状態

プロテスト対策は(どのようにしたら良いでしょうか)?(小松)

石橋今は、過去問がホームページなどにあるのでそれを見てやったり。最高位戦では、アカデミーがあって、試験対策を教えてくれます。全部で7回あって4回受けたら、最終試験を受ける権利があって、それはプロテストと同様なので、そこで最高位戦の試験を受けたい人はアカデミーでも受けられます。

半年に一回の決まった試験日以外でもスポットで受けられるんですね。費用はいくらくらいかかるのでしょうか?(小松)

石橋1回の参加費は8千円で、学生は5千円です。

毎回アカデミーではどんなことを教えてくれるのですか?(小松)

競技麻雀はルールに則った打ち方ができているかが重視されます

石橋基本は試験対策で、筆記試験を解くコツだったり、実技試験の対策は主にマナーの点ですね。競技麻雀なので、ルールに則った打ち方ができているかが重視されますね。麻雀卓に両手を出すのはマナー違反で、特に自分の手番でないときに卓に両手を出すのはマナー違反です。僕は今結婚指輪をしていますが、昔は指輪もダメでした。麻雀はイカサマがあるという昔の名残ですね。

麻雀って怖いゲームというイメージがあるので、競技麻雀は怖いイメージを取り払おうというのがあるのですが、イカサマをやっていませんよ、というマナーですね、それを取り入れているのも文化の一つだと思っています。
小松さんは麻雀プロになろうと思ったことはありますか?

ないですね(笑)。知れば知るほどこだわりや追求が果てしないので、おこがましいというか。強くなりたいとか、麻雀を楽しめる何か、ということには興味はあります(小松)

石橋麻雀プロって、いろいろな目標を持っている人がいて、トップの選手になってお金を稼ぎたいという人もいるのですが、一番多いのがリーグ戦に出てみたい、という人です。真剣勝負ができるんです。競技麻雀として同じルールで打って、そのなかで頂点を目指す。
真剣ななかで麻雀を打てる機会ってなかなかないですから、リーグ戦に出たいという人が多いです。僕は、自分の力を試したいというより、上手くなりたい、強くなりたい、知識を取り入れたいという感じでした。

試験対策のアカデミーに出るだけでもすごく変わりそう。受けたあとに麻雀をやるのも楽しみが増えそうですね(小松)

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大原則として『自分のマナーを他の人に押し付けない』というマナーがあります

石橋教えてもらうのは最高位戦でのマナーで、その場その場によって麻雀のマナーは違います。大原則として『自分のマナーを他の人に押し付けない』というマナーがあります。麻雀屋さんはたくさんありますが“ハウスマナー”といって場所によってマナーが違います。麻雀に限った話ではないと思いますが、他人に押し付けないというのが大事ですよね。

リーグ戦に出て実力を試したい、真剣勝負を体験したいときには、まずアカデミーに通い、対策をして試験を受ける、筆記があって−実技は最高位戦のプロの方と打てるのですか?(小松)

石橋実技は受験者同士です。

受験者が4人以上いないとできないのですか?(小松)

石橋今はMリーグの影響もあって、受験者は最高位戦だけで半期で100名近くの人が受けています。

(人数が増えるということは)最高位戦としては嬉しいことなんですか?(小松)

石橋やはりプロを目指す人が増えることは、嬉しいことです。分母が大きければ大きいほどレベルが上がるので、競技麻雀人口が増えるという点では嬉しいことですね。最高位戦だけで会員は600名くらいです。

言っておきたいのは、麻雀のプロ団体が5つあって、私が所属しているのが最高位戦日本プロ麻雀協会、日本プロ麻雀連盟、日本麻雀協会、RMU、麻雀連合。その5団体のどこかに所属していないとMリーグにドラフトで指名されないというのがあります。プロ団体それぞれルールやマナーも違うのですが。

ルールについては、どう思われますか?(小松)

石橋それぞれプロ団体所属している人がいて、たぶん自分の団体のルールが一番バランスがいいと思っていると思います。長年やっているルールは親しみがあって、そのことばかり考えますから。

ルールは統一した方がいいと思われますか?(小松)

石橋ルールは統一した方がいいと思いますがなかなか難しいですよね。団体も理想は一つの方がいいと思いますが。麻雀プロになりたいと思った人が、検索をして5団体あると、窓口がどこにあるか分かりにくいですよね、麻雀プロはこの団体ですというのが分かると良いですね。

麻雀って、決まり次第なんです。天和(テンホー)って親の役満と地和(チーホー)って子の役満、決まりがあるかって、とても大事。個人的には天和、地和ってない方がいいかなとは思いますが、Mリーグのスポンサーの日清食品さんが、地和あがったらUFOを一生分プレゼントというのをやっているので、地和はあがりたいですね(笑)。

後編に続く……


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石橋伸洋
最高位戦日本プロ麻雀協会の競技麻雀のプロ雀士。
2011年に所属団体の最高位戦と發王戦の二冠を達成。
2022年6月現在競技麻雀のプロリーグ・MリーグのチームU-NEXT Piratesに所属。

U-NEXT Pirates
https://m-league.jp/teams/pirates/

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